姿勢が良くならない本当の理由
「猫背を改善したいから背筋を鍛えている」
「姿勢改善のために体幹トレーニングをしている」
「意識して姿勢を正しても、気づいたら元に戻っている」
こんな経験はありませんか?
姿勢を良くしようとすると、多くの方が最初に考えるのが「筋力」です。
もちろん、身体を支えるために筋力は大切です。
しかし、私たちの姿勢は筋肉の強さだけで決まっているわけではありません。
重要になるのが、
「自分の身体が今どこにあり、どのように動いているのか」を脳が把握するための感覚情報です。
今回は、姿勢改善を「筋肉」だけではなく、視覚・前庭感覚・体性感覚といった「感覚入力」から考えていきます。
なぜ筋トレだけでは姿勢が変わらないことがあるのか?
姿勢は「この筋肉が弱いから、この筋肉を鍛えれば良くなる」という単純なものではありません。
私たちが立ったり歩いたりするとき、脳には常に身体の状態についてさまざまな情報が入っています。
代表的なのが、
- 視覚
- 前庭感覚
- 体性感覚
です。
脳はこれらの情報を統合し、現在の身体の位置や動きを推定しながら、必要な筋活動を調整しています。
つまり、
感覚入力 → 脳での統合・コントロール → 筋活動
という流れがあります。
筋肉は姿勢を維持するために重要ですが、その筋肉を「いつ・どの程度・どのように使うか」を調整する仕組みも重要です。
そのため、筋力が十分にあったとしても、身体の位置や動きをうまく認識・コントロールできなければ、思ったように姿勢を変えられない場合があります。
姿勢制御に関係する3つの「感覚入力」
① 視覚
私たちは目から入ってくる情報を使って、周囲の環境や自分の身体の位置を把握しています。
例えば、立った状態で目を閉じると、目を開けているときより身体が揺れやすくなる方もいると思います。
それだけ視覚から得られる情報は、姿勢やバランスのコントロールに関係しています。
現代ではスマートフォンやパソコンを見る時間が長く、
- 視線が下を向く
- 頭部が前方へ移動する
- 同じ姿勢で画面を見続ける
といった環境になりやすいため、姿勢を考える際には「どこを見ているか」「頭をどこに置いているか」という視点も大切です。
② 前庭感覚
前庭系は内耳にあり、頭部の傾きや動き、加速度などを検出する仕組みです。
私たちが、
- 頭を動かす
- 方向転換する
- 片脚で立つ
- 歩く
- 身体のバランスを保つ
といった場面でも重要な役割を担っています。
姿勢やバランスを考える場合、筋肉や関節だけではなく、
頭部の位置や動きを身体がどのように認識しているか
という視点も重要になります。
③ 体性感覚
姿勢改善を考えるうえで非常に重要なのが「体性感覚」です。
皮膚・筋肉・腱・関節などから入る情報によって、私たちは身体の位置や動き、力のかかり方などを把握しています。
例えば、
- 足裏のどこに体重が乗っているか
- 膝がどのくらい曲がっているか
- 骨盤がどの位置にあるか
- 背骨がどのように動いているか
- どの程度筋肉に力が入っているか
などです。
身体の位置をうまく認識できないと、
「真っすぐ立っているつもりなのに傾いている」
「肩の力を抜いているつもりなのに肩が上がっている」
「お尻を使っているつもりなのに前ももばかり疲れる」
といったことが起こる場合があります。
同じ猫背でも原因は人によって違う
ここが姿勢改善で非常に重要です。
「猫背」という見た目が同じでも、その背景にある身体の状態まで同じとは限りません。
例えば、
Aさん:視線や頭部位置の影響が大きい
デスクワークなどで視線が固定され、頭部が前方に位置する時間が長い。
Bさん:身体の位置を認識するのが苦手
胸郭や骨盤を動かすことはできても、「どこがニュートラルなのか」を感じにくい。
Cさん:バランスをとるために身体を固めている
身体を安定させるために、首や背中など特定の部位を過剰に緊張させるクセがある。
この3人に対して、全員同じように「背筋を鍛えましょう」と指導しても、結果が同じになるとは限りません。
大切なのは「どんな姿勢か」だけではなく、「なぜその姿勢になっているのか」を評価することです。
姿勢改善は「入力 → コントロール → 出力」で考える
FLOWでは、姿勢改善を単純な筋力の問題として考えません。
身体に入ってくる情報をもとに動きをコントロールし、その結果として筋肉が働く。
この流れを考えることが重要です。
STEP1 感覚入力を確認する
まずは、自分の身体の状態を感じることから始めます。
例えば、
- 足裏の接地を感じる
- 呼吸による胸郭の動きを感じる
- 骨盤や背骨の位置を認識する
- 頭部を動かしながらバランスをとる
などです。
ただ「姿勢を良くしてください」と指示するのではなく、自分自身で身体の状態を感じることが第一歩になります。
STEP2 身体をコントロールする
次に、感じた身体を実際に動かします。
ここで重要なのが、
「動けること」と「コントロールして動けること」は違う
ということです。
身体が柔らかく大きく動けたとしても、目的とする位置で止めたり、必要な関節を選択して動かしたりできなければ、十分にコントロールできているとは限りません。
反対に、筋力があっても身体の一部を固めなければ動けない場合もあります。
ピラティスは、負荷を調整しながら身体の位置や動きを細かく確認できるため、このような身体のコントロールを練習しやすい運動方法の一つです。
STEP3 筋力を高める
身体をコントロールできるようになったら、目的に応じて負荷を高めていきます。
例えば、
- スクワット
- ヒップヒンジ
- プッシュ
- プル
- ウエイトトレーニング
などです。
筋トレが悪いわけではありません。
むしろ、身体を強くするためには筋力トレーニングも非常に重要です。
ただし、
「身体をコントロールする能力」と「力を発揮する能力」の両方を高めることが大切です。
なぜピラティスが姿勢改善と相性が良いのか?
ピラティスでは、ただ回数をこなすのではなく、
- 足裏の圧
- 骨盤の位置
- 肋骨の動き
- 背骨の動き
- 呼吸
- 肩甲骨の動き
- 股関節の動き
などを意識しながらエクササイズを行います。
例えば「胸を張る」「肩を下げる」といった形だけを意識するのではなく、
自分自身で身体の位置を感じ、必要な動きをコントロールできるようにする。
FLOWでは、ここを大切にしています。
良い姿勢=ずっと真っすぐではない
ここでもう一つ知っておいてほしいことがあります。
「良い姿勢=常に背筋を伸ばして真っすぐ立つこと」ではありません。
人間の身体は本来、さまざまな方向へ動きます。
背中を丸めること自体が悪いわけでも、腰を反ること自体が悪いわけでもありません。
大切なのは、
- 必要に応じて姿勢を変えられる
- 一つの姿勢に固まり続けない
- 特定の筋肉だけに頼らない
- 必要なときに必要な力を出せる
ということです。
そのためFLOWでは、
「正しい姿勢を固定する」のではなく、「必要に応じて姿勢を変えられる身体」を目指します。
姿勢改善は「感覚」と「筋力」の両方が大切
姿勢改善というと、どうしても「弱い筋肉を鍛える」という考え方になりがちです。
しかし実際の姿勢制御には、
- 視覚
- 前庭感覚
- 体性感覚
- 呼吸
- 関節の可動性
- 運動コントロール
- 筋力
など、さまざまな要素が関係しています。
だからこそ、
姿勢改善は「筋肉だけを見る」のではなく、身体が何を感じ、どのように動いているのかまで考える。
ことが大切です。
FLOWでは身体を評価してから運動を行います
FLOW PILATES・FLOW CONDITIONINGでは、一人ひとりの身体を確認したうえで必要な運動をご提案しています。
FLOWでは、
ASSESS → RESET → BREATH → CONTROL → STRENGTH
という流れを大切にしています。
- ASSESS:身体を評価する
- RESET:身体を整える
- BREATH:呼吸を整える
- CONTROL:動きをコントロールする
- STRENGTH:身体を強くする
ただ鍛えるだけでも、ただ身体をほぐすだけでもありません。
身体の状態を評価し、整え、自分自身でコントロールできるようにしてから、必要な負荷を加えていきます。
「筋トレしているのに姿勢が変わらない」
「意識して姿勢を良くしてもすぐ戻ってしまう」
「猫背や反り腰を身体の使い方から見直したい」
そんな方は、一度「筋力」だけではなく「感覚と身体のコントロール」という視点から姿勢を見直してみてください。
店舗情報
マシンピラティス×整体 FLOW PILATES
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